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小学校の特別支援学級に進学することを決めるまで④~特別支援学級って何?~

ブログの説明

このブログは、知的障害児/発達障害児の子育てを通して学んだ事、おうちで療育したいときにおすすめの100均グッツや手作りおもちゃを配信します。誰かの役に立てたらうれしいです。よろしくお願いします。

 特別支援学級ってなんですか?

私は教育相談を受けるまで存在を知らなかった「特別支援学級」という学級。

昔の「ひまわり学級」「仲良し学級」と呼ばれる、ちょっと知的な遅れのある人たちがいるところなのかなと、漠然と思っていました。でも今は昔とは違うようで・・・。

まず今の学びの場は、大きく4つある。

障害のある子どもと障害のない子供が可能な限り共に教育を受けらえれるように、条件整備を行うとともに、障害のある子どもの自立と社会参加を見据え、一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できるよう、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校と行った連続性のある多様な学び場の整備を行っている。(文部科学省HPより抜粋)

その中でも、「特別支援学級」とは

小学校、中学校等において以下に示す障害のある児童生徒に対し、障害による学習上または生活上の困難を克服ために設置される学級。

【対象障害種】

知的障害、肢体不自由、病弱および身体虚弱、弱視者、難聴者、言語障害、自閉症・情緒障害

(文部科学省HPより抜粋)

娘が通う小学校の例を挙げてみると、特別支援学級は障害種別で学級を分けている。

1クラスあたり最大8名の児童がいる。基本的に1クラスに担任は1人。クラスによっては、異なる学年の子供が混在している場合もある。その場合は担任が増えることもある。

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特別支援学級に在籍すると、担任は特別支援学級の先生になる。(交流級の先生ではない)連絡帳や宿題の提出先は、特別支援学級。プリントなどの配布物は、交流級+支援級分なのでプリント数が増える。家庭訪問や個人面談は、交流級の先生とも行うが短時間(15分程度)。メインは特別支援学級の担任と行う(30分~1時間)。「個別支援計画」という、子供1人1人合わせた支援であったり指導法であったりをまとめたものを作ってくれる(療育の個別支援計画とほぼ同じ)

1人の担任に8名のクラスだから、目が届きやすい。

学習理解の度合いに合わせて、宿題の内容や量・学習の進め方・勉強のやり方などを調整したり支援してくれる。

 

そして、障害のない子供たちと一緒に学習する時間が確保されている。基本的には、国語と算数以外の科目と給食は交流級で過ごすようになってる。でも、必ず交流しないといけないという強制的な感じじゃなくて、娘の場合は「交流級に行けるときは行く。無理な時は支援級で過ごす」ようにしてる。

 

そんな感じで、一人一人に手厚いのだ!

しかし懸念点もある。特別支援学級の担任は「専門家じゃない」という点だ。特別な資格がなくても担任になれちゃう。娘の担任も「初めて特別支援学級の担任しました」っていう人でした。でも熱心で勉強家で生徒思いの先生でした。それに、通っている学校の校長と教頭先生が「特別支援教育」に関して前向きにとらえている先生だったし、特別支援コーディネーターという、特別支援学級を取りまとめているボスみたいな人が、とくにかく知識と経験が豊富!そして熱意がすごい。

だから学校にいけない時も、ちょっとの相談も親身になってくれました。助かりました。

学校のトップが特別支援教育に興味がなかったり、問題ある担任の島流し場所のような扱いをしていら、最悪だと聞いたことがあります。通常学級のほうがマシだという・・・。

何度も大声をあげて伝えたい!

「通う予定の小学校の特別支援学級は、見学したほうがいいぞぉ!!!」

特別支援学級の情緒学級は年々増えている

文部科学省の「特別支援教育の現状」をまとめた資料によると(令和元年のデータ)

小・中学生の全生徒数は年々減少傾向にあるのに対し、特別支援教育を受ける生徒の数は上昇傾向だ。平成21年度では25万人に対し、令和元年では48万人と2倍というからびっくりだ。障害の中でも「発達障害児」(ASD,ADHD,LD)の子供は(グレーも含む)、1クラスあたり6.5%在籍しているのではないかといわれている。

この数字もすごく高いと思う。40人クラスなら、2~3人は発達障害の子がいる。発達障害児がクラスに在籍していることが、むしろ普通なんだね。

前項で話した4つの学びの場の中で、「特別支援学級」「通級指導教室」を利用している子供の数が、10年程前に比べて2倍以上増えている。「特別支援学級」在籍児童数は、義務教育段階の全生徒数の約3%いる。

特別支援学級は「知的障害」「自閉症・情緒学級」「身体不自由」「病弱」「難聴」「弱視」など障害種別でクラス分けがあるが、その中でも「自閉症・情緒学級」に在籍している児童・生徒の数は、全特別支援学級在籍児の約半数を占めている(令和2年度のデータ)

「自閉症・情緒学級」は、知的な遅れがないがコミュニケーションが苦手だったり集団活動に参加できなかったりといった社会的な面で困難さを抱えている子供たちがいるクラスだ。娘もこのクラスに在籍している。

「自閉症・情緒学級」に在籍する子供は、年々増えている。発達障害の認知度があがり早期対応が重要視される時代になったので、在籍する子供の数が増えているのではないかと思う。

堅苦しく書いたけど、このデータを見て感じるのは・・・

  • 「特別支援学級」は特別な学び場ではないのかもしれないということ。学び場は、子供に応じて選んでいいということ。
  • 令和2年度で30万人の子供たちが、特別支援学級に在籍している。

数字にしてみたら、たくさんの子供たちがいるんだなぁ~。って特別感が薄れてきませんか?

 

かつては・・・

いつも一人でぽつーん。会話が成立しない。突然教室を飛び出したり暴れたりする。空気読まない不思議ちゃん。何を考えているのか、どう接していいのかわからない。そんなクラスに一人か二人はいた見過ごされてきた子供たちが、今でいう「特別支援学級の情緒級」に在籍している。

私は大人になって、ASDとADHDが発覚した人間。

学校生活なんて苦痛の連続だった。聴覚過敏でざわざわした音やチャイムの音がとにかく嫌い。曖昧さがわからなくて、女子トークについていけなくて孤立したこと。ルールが理解できない・ボールや体が扱えない・水が怖くてプールの時は毎回パニックで体育のときは死ぬほど苦痛だった。いじめられたし、学校に行けなくなったこともある。

もしあの時「特別支援学級」ってやつに在籍出来たら、学校生活もっと楽しかったのかな?って、PTAで娘の机に座るたびに、ふと思う。

8つしかない机、余計な掲示がない教室。圧迫感や音がうるさくないだけで、こんなに過ごしやすいとは。

1日の大半を過ごす学校生活。子供にとって過ごしやすい学びの場って何だろう。

親としては、ちゃんと考えてあげたいですよね。